特定空家の認定基準は?放置するリスクも解説

所有している空き家が、「ある日突然特定空家に認定されてしまうのではないか」とご不安に思っていませんか。
そのまま放置すると、建物の倒壊や衛生面での悪影響を招き、固定資産税が大幅に跳ね上がるなどのトラブルに発展しかねません。
本記事では、特定空家と通常の空き家との決定的な違いをはじめ、法律によって定められた認定基準と、実際に認定された後に生じるリスクについて解説します。
現在ご自身で空き家を所有しており、将来的な行政からのペナルティやご近所トラブルを未然に防ぎたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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特定空家とは?

空き家問題に対処するためには、まず法律上の分類をおさえる必要があります。
まずは、特定空家の定義や通常の空き家との違いについて、解説していきます。
特定空家の法的な定義
特定空家とは、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、周辺へ悪影響を及ぼすおそれが高いと判断された空き家を指します。
普段使われていない建物や敷地は空家等に含まれますが、その中でも危険性や問題が目立つものが「特定空家」として扱われます。
判断の際には、倒壊のおそれや衛生面の問題、景観への悪影響、周辺の生活環境への支障などが総合的に見られるでしょう。
つまり、誰も住んでいないこと自体ではなく、地域の安心や安全を損なう状態かどうかが重く見られる仕組みです。
なお、令和5年の制度見直しで管理不全空家等も設けられ、深刻化する前の管理もより重視されるようになりました。
通常の空き家との違い
通常の空き家は、人が住んでいなくても換気や通水、清掃などが続けられ、安全性が保たれている状態を含みます。
外観の傷みが少なく、敷地内も整えられていれば、近隣に不安を与えにくく、直ちに行政対応の対象にはなりにくいでしょう。
また、再利用しやすい状態を保てているかどうかも、管理が行き届いている空き家を見分けるポイントになります。
一方で、特定空家は、雨漏りや腐食、外壁の傷み、草木の繁茂などが目立ち、管理不足が外から見てもわかる状態です。
こうした違いは、管理の有無だけでなく、地域社会へどれほど悪影響を及ぼすかという点にも表れます。
該当が疑われるケース
所有者として気をつけたいのは、外から見てわかる劣化や異常をそのままにせず、定期的に状態を確認することです。
たとえば、基礎のひび割れや柱の傾き、屋根の変形、外壁のはがれなどは、危険性が高いと見られやすい代表例です。
くわえて、庭木や雑草が道路や隣地にはみ出していたり、窓ガラスの破損やごみの放置があったりする場合も注意しましょう。
動物が住み着く状態まで進むと、防犯面や衛生面への悪影響が広がり、周囲の暮らしにも負担をかけやすくなります。
とくに、通学路や人通りの多い場所に面する建物では、管理会社や親族とも連携しながら早めに異変へ気づくことが大切です。
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法律で定められた特定空家の認定基準

前章では、特定空家の基本的な定義について述べましたが、どのような状態で指定されるのか気になりますよね。
ここでは、自治体が判断する際の、具体的な認定基準について解説します。
建物の物理的な危険性
特定空家の判断では、まず基礎や柱、土台など、建物を支える部分に大きな傷みが出ていないかが確認されます。
基礎の大きなひび割れや不同沈下による傾きがあると、建物全体の安全性が下がっていると判断されてしまうのです。
さらに、雨漏りによる腐食やシロアリ被害、屋根材や外壁の脱落なども、危険性を示す要素として重く見られます。
擁壁にひびやふくらみがある場合も、敷地全体の安全に関わるため、建物とあわせて確認されることが一般的です。
公道や隣家に近い建物ほど被害が及ぶ範囲が広がりやすいため、自治体も慎重に危険度を見極める傾向があります。
衛生や景観への悪影響
衛生面で確認されやすいのは、ごみの放置や汚水の流出、動物のふん尿などによる悪臭や害虫の発生です。
こうした状態を放置すると、ハエやネズミなどが増えやすくなり、近隣で暮らす方の日常生活にも影響がおよびます。
また、アスベストを含む建材が傷んで飛散するおそれがある場合は、健康被害を防ぐ観点からも注意が必要です。
景観面では、割れた窓ガラスや汚れが目立つ外壁、伸び放題の草木などが、周囲の街並みとの調和を損ねていないか見られます。
傷みが小さいうちに補修や清掃を進めておくことが、周囲への影響を抑えるうえでも大切です。
近隣への迷惑と安全性
建物そのものの損傷が大きくなくても、近隣の方へ迷惑が及んでいれば、特定空家に近づく可能性があります。
たとえば、門扉や窓が壊れて誰でも出入りできる状態や、枝葉が道路へ張り出して通行を妨げる状態は見過ごせません。
さらに、不法投棄や不審者侵入のきっかけになっている場合は、地域全体の防犯面にも影響しやすくなります。
雪の多い地域では落雪、雨の多い地域では土砂流出のように、その土地ならではの危険も総合的に確認されます。
近隣からの相談や通報が調査のきっかけになることもあるため、日頃から周囲への配慮を意識しておくことが欠かせません。
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特定空家に認定された後のリスク

ここまで、特定空家への指定要件や、具体的な基準を解説しましたが、放置した際の罰則についてもおさえておきましょう。
最後に、特定空家に認定された場合に生じるリスクや、行政からの指導内容について解説していきます。
行政指導と改善の命令
特定空家に認定されると、自治体は現地の状況を踏まえたうえで、まず助言や指導をおこない、自主的な改善を促します。
この段階では、草木の剪定や建物の修繕など、必要な対応内容が具体的に示されるのが一般的です。
それでも改善が進まない場合は、より対応の必要性が高い勧告へ進み、所有者には早い判断が求められます。
さらに是正が見られないと、期限や内容が明示された命令に移り、法的な重みも増していきます。
通知を受けた時点で内容を正しく把握し、専門家や管理会社へ相談しながら動くことが、負担を広げないために大切です。
固定資産税の増税措置
金銭面で注意したいのは、土地にかかる固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が重くなるおそれがあることです。
この特例は、住宅が建つ土地の固定資産税を軽減する制度であり、所有者にとって負担を抑えやすい仕組みといえます。
しかし、特定空家として勧告を受けると、その優遇措置の対象外となり、翌年以降の税額が上がる可能性があります。
また、令和5年の制度見直しにより、管理不全空家等でも、勧告を受けた段階で同様の扱いとなる点には注意が必要です。
管理不足を放置すると税負担が想定以上に重くなりやすいため、早い段階で状態を見直しておくことが大切になります。
強制解体と費用の負担
自治体から命令を受けた後も改善されず、危険な状態が続くと、行政代執行によって解体が進められることがあります。
これは、自治体が所有者に代わって解体を実施する手続きですが、かかった費用は原則として所有者の負担になります。
解体費用は、重機が入りにくい立地や残置物の多さによって高くなりやすく、想像以上の出費につながる場合があるため注意が必要です。
さらに、アスベスト対応が必要な建物では費用がかさみやすく、支払いが難しければ財産の差し押さえに及ぶ可能性もあります。
こうした事態を避けるには、空き家の状態を早めに把握し、修繕や売却、活用の方向性を検討しておく姿勢が大切です。
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まとめ
特定空家とは、管理不足により、倒壊の危険や衛生面の問題で、周辺へ悪影響を及ぼす恐れが高いと判断された空き家です。
認定基準には、建物の傾きなどの危険性や、ゴミ放置や草木の繁茂による衛生・景観の悪化など、近隣への影響が含まれます。
認定後も指導に従わず放置すると、固定資産税の増額や、高額な費用負担を伴う強制解体につながる恐れがあります。
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