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【令和8年】大雨に備える!浸水対策は何が必要?不動産と空き家を守るハザードマップ活用術

空き家

山本 健太

筆者 山本 健太

不動産キャリア11年

大手ハウスメーカー営業を7年、大手FC不動産仲介会社を2年経験し開業。
不動産仲介業を軸にドクターの開業支援に取り組んでいる。
相続や土地活用事業にも知見を持ち、多方面からの情報取得に強み。

当社の強みは『課題解決力』です。
不動産取引において、金額だけが重要ではありません。多岐にわたる考慮すべきポイントを先回りして提示・解決することに付加価値を感じていただけるよう、努めてまいります。

近年、大雨による浸水被害が気になり、自分の家や不動産は大丈夫だろうかと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
とくに名古屋エリアでは、短時間で激しく降る雨が増え、中小河川の増水や道路冠水など、家の浸水リスクが身近な問題になりつつあります。
さらに、自宅だけでなく、賃貸用物件や空き家を所有している場合は、離れた場所で被害が起きても気付きにくく、資産への影響が大きくなることもあります。
そこで本記事では、名古屋周辺で不動産をお持ちの方に向けて、大雨時の浸水リスクを正しく把握するためのポイントと、ハザードマップを活用した具体的な確認方法、そして家や不動産を守るための備え方を、順を追ってわかりやすく解説していきます。
まずは、ご自身の家や所有物件がどの程度の水害リスクを抱えているのか、一緒に整理していきましょう。


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名古屋の大雨リスクと家の浸水リスクを正しく知る

名古屋市では、平成12年の東海豪雨以降も、集中的な大雨により広い範囲で浸水被害が繰り返し発生してきました。
名古屋市や愛知県の資料によると、東海豪雨では床上浸水と床下浸水を合わせて市内で多数の家屋被害が生じ、その後の豪雨でも内水氾濫がたびたび問題となっています。
近年は水害が激甚化・頻発化しており、水防法の改正により、中小河川についても洪水浸水想定区域の指定が進み、新たな洪水ハザードマップに反映されました。
名古屋市内では、河川周辺だけでなく、雨水排水施設の能力を超える大雨時には市街地の低地部でも浸水するおそれがあることを前提に、大雨リスクを把握することが重要です。

名古屋市が公表している洪水ハザードマップは、河川の氾濫による洪水に加え、内水氾濫や高潮による浸水リスクも分かるよう整備が進められています。
洪水は、堤防の越水や破堤により河川から水があふれる現象で、広い範囲に比較的深い浸水が生じ、家屋倒壊等氾濫想定区域も示されています。
一方、内水氾濫は、大雨で下水道や雨水ポンプの排水能力を超えた場合に、道路や宅地内に水がたまり浸水する現象で、海から離れた市街地でも発生します。
高潮は、台風などで海面が上昇し、海岸部や河口部から水が押し寄せる現象で、高潮ハザードマップでは浸水深だけでなく、水がとどまる時間(浸水継続時間)も示され、避難判断の目安になります。

名古屋市の水害想定では、洪水・内水氾濫・高潮ごとに、想定し得る最大規模の降雨や潮位を前提として浸水区域、浸水深、浸水継続時間がシミュレーションされています。
特に、大きな河川だけでなく、これまで指定対象でなかった中小河川流域や、標高が低く水が集まりやすい市街地の低地部では、大雨時の浸水リスクに一層の注意が必要です。
また、雨水ポンプ所の運転が、安全確保のため一時的に停止される場合には、周辺で内水氾濫が拡大するおそれがあることも、所有者として知っておきたいポイントです。
自宅や賃貸用物件、空き家などが、洪水・内水氾濫・高潮のどの影響を受けやすいのかを整理し、ハザードマップで浸水想定を確認しておくことが、被害を減らす第一歩になります。

水害の種類 主な発生要因 家への影響例
洪水 河川の越水・破堤 広範囲の深い浸水
内水氾濫 下水道やポンプの能力超過 道路や宅地の長時間浸水
高潮 台風接近時の海面上昇 海岸部・河口部の浸水
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名古屋のハザードマップを使った自宅・不動産リスク確認の手順

まずは、名古屋市と愛知県が公表している洪水・内水・高潮などのハザードマップの全体像を押さえることが大切です。
名古屋市の防災ポータルや上下水道局のページから、区ごとの洪水ハザードマップや内水ハザードマップ、防災ガイドブックなどを確認できます。
これらの地図には、浸水が想定される範囲や浸水深、浸水継続時間、避難場所などが色分けや記号で示されています。
愛知県のハザードマップポータルや国のハザードマップポータルサイトとあわせて見ることで、河川からの洪水と内水氾濫、高潮など複数のリスクを重ねて把握しやすくなります。

次に、自宅や賃貸用物件、空き家など、所有している不動産の所在地を地図上で1か所ずつ特定し、浸水想定の有無と深さを確認します。
名古屋市が作成している洪水ハザードマップでは、想定し得る最大規模の降雨を前提に、浸水の深さが段階的に色分けされており、床下浸水から2m以上の浸水まで一目で分かるようになっています。
あわせて、家屋倒壊等氾濫想定区域や、アンダーパスなど浸水時に特に危険となる場所も表示されているため、出入口や駐車場、物置などとの位置関係を確認しておくと具体的な対策につなげやすくなります。
なお、所有物件ごとに印刷した地図や画面の画像を保管しておくと、家族や管理担当者と情報を共有しやすくなります。

さらに、大雨時の避難行動を整理するために、マイタイムラインやマイハザードマップを活用することが推奨されています。
名古屋市では、ハザードマップと連動して、自宅の位置や避難先、避難開始のタイミングなどを時系列で書き込める様式や作成手引きを公表しており、家族構成や通勤・通学先に合わせて事前に検討できるようになっています。
不動産を複数所有している場合は、自宅だけでなく、賃貸用物件や空き家についても、誰がいつ現地を確認し、どの段階で避難や一時閉鎖を行うかといった行動を整理しておくと安心です。
平常時にこれらを紙や電子データでまとめておけば、警報発表時に迷わず行動しやすくなります。

確認項目 具体的なチェック内容 不動産所有者の活用例
浸水想定区域 洪水・内水・高潮の浸水深 物件ごとの水害リスク把握
危険箇所情報 家屋倒壊等区域やアンダーパス 避難経路と車両移動の検討
避難行動計画 マイタイムライン・避難先整理 自宅・賃貸・空き家の行動統一

浸水被害から家と不動産を守るための具体的な備え

大雨が予想されるときは、まず家まわりの排水機能を保つことが重要です。
敷地内の排水溝や雨水ます、側溝の周辺に落ち葉や土砂、ゴミがたまっていると、水があふれて道路や敷地内の浸水につながります。
名古屋市でも雨水ますの清掃や周囲に物を置かないことが浸水対策として呼びかけられており、日頃からの点検と清掃が効果的とされています。
さらに、大雨の前には土のうや水のうなど簡易な止水措置を玄関や駐車場の出入口に準備し、屋外の植木鉢や物干し台などは強風と冠水の両方を想定して安全な場所へ移動しておくと安心です。

次に、想定される浸水深に応じて建物や設備の対策を考えることが大切です。
一般に、水害時は低い位置にある分電盤やコンセント、給湯器、屋外機などが浸水すると、感電や故障の危険が高まります。
そのため、自宅や所有物件がハザードマップ上でどの程度の浸水が想定されているかを確認したうえで、可能であれば電気設備や給湯設備の設置高さを見直し、床上浸水が想定される場合は家財を高い階や棚上へ移動しておくことが有効です。
また、重要書類や権利証、契約書、通帳などは防水性の高い袋や耐火金庫などにまとめて保管し、必要に応じて電子データとしても控えを残しておくと、被災後の手続きがスムーズになります。

さらに、不動産所有者としては、平常時から書類と記録を整理し、緊急時に迷わない準備をしておくことが欠かせません。
水害に備えた保険については、建物と家財の補償内容や水災の補償範囲をあらためて確認し、必要に応じて補償額や特約を見直しておくと安心です。
実際に被害を受けた場合、片付けや修理を始める前に、建物全体や各部屋、家財の被害状況を写真で記録しておくことが、罹災証明書や保険金請求の際に役立つとされています。
加えて、家族や物件管理に関わる人の連絡先、自治体の防災窓口や水道・電気の連絡先などを一覧にまとめ、名古屋市が公表する警戒レベルや避難情報を確認しながら、「どの段階で避難を開始するか」という判断基準をあらかじめ話し合っておくことが大切です。

対策の場面 具体的な備え 目的・効果
大雨予報前 排水溝清掃と簡易止水 敷地内への浸水抑制
平常時の設備管理 電気設備の高所設置 浸水時の感電防止
被害発生時 写真記録と書類整理 保険請求と手続き円滑
避難判断時 連絡先一覧と行動基準 迷いの少ない早期避難

名古屋の空き家を所有している方が取るべき水害・管理対策

空き家は人が住んでいないことで傷みが進みやすく、浸水や倒壊などの危険が高まると、周囲の通行人や近隣建物にも被害を及ぼすおそれがあります。
さらに、長期間放置された建物は景観の悪化を招き、将来の売却や賃貸活用を検討する際の資産価値を押し下げる要因にもなります。
名古屋市では空家等対策の推進に関する条例を定め、適切な管理を求めるとともに、老朽化が著しい空き家については除却費用の一部を補助する仕組みも用意しています。
大雨や浸水リスクが高まる今こそ、空き家を所有する方は「自分の建物が周囲にどのような影響を与えるか」という視点で、管理状況を見直す必要があります。

空き家の水害リスクを把握する際には、まず洪水や内水氾濫などの浸水想定区域を示したハザードマップを確認し、建物の所在地がどの程度の浸水深や継続時間の想定に含まれているかを整理します。
国のハザードマップポータルサイトや、愛知県が提供する「ハザードマップポータルサイト」「マップあいち」などでは、河川氾濫や土砂災害等の想定が重ねて表示できるため、空き家の立地特性を多面的に確認できます。
そのうえで、老朽化が進み家屋の倒壊や流出の危険性が高いと判断される場合には、単に放置せず、定期的な点検や補修、専門業者による管理委託、さらには除却という選択肢も検討することが重要です。
特に、浸水想定が深い区域では、基礎や塀のひび割れ、傾き、屋根材の飛散などが水害時に二次被害を招かないかを確認し、必要に応じて対策を進めることが求められます。

名古屋市では、老朽化が著しく周辺に保安上の危険を及ぼしていると判断された特定空家等について、除却工事費の一部を支援する「名古屋市老朽危険空家等除却費補助金」を設けています。
また、愛知県は各市町村の空き家相談窓口を一覧で紹介しており、所有者が管理方法や活用方針、防災面の不安などを相談できる体制が整えられています。
さらに、空き家の活用や管理に関する広域的な相談窓口として「あいち空き家活用さかさま相談室」が開設され、県内の空き家の利活用や課題解決を支援しています。
空き家を所有している方は、水害リスクが顕在化する前の早い段階で、これらの公的情報や相談窓口を活用し、管理方針や除却の必要性について検討しながら、計画的に行動していくことが大切です。

確認・相談の視点 主な内容 期待できる効果
ハザードマップ確認 浸水想定区域と深さの把握 水害時のリスク全体像把握
建物老朽度の点検 倒壊や破損の危険性確認 二次被害防止と安全確保
公的制度の活用相談 除却補助や相談窓口の利用 費用負担軽減と早期解決

まとめ

大雨による浸水リスクは、名古屋市内全域で他人事ではありません。
自宅や賃貸用物件、空き家の場所ごとのリスクをハザードマップで確認し、想定浸水深や浸水継続時間を把握しておくことが大切です。
そのうえで、家まわりの点検や止水対策、重要書類の保管、保険の見直しなどを事前に行うことで、被害を大きく減らせます。
空き家についても、放置せず、リスクを踏まえた管理や活用、除却の検討が重要です。
当社では、お持ちの不動産ごとの水害リスクの整理から、具体的な対策や活用方法のご相談まで丁寧にサポートいたします。
「うちの家や空き家は大丈夫かな」と少しでも不安を感じた方は、ぜひ一度お問い合わせください。

この記事の執筆者

このブログの担当者 山本健太 

◇ 保有資格
宅地建物取引士,賃貸不動産経営管理士

◇ キャリア:10年

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