
【令和8年度】空き家を放置する管理不全のリスク!固定資産税増加や処分活用の考え方
相続した実家や、以前住んでいた家がそのまま空き家になっていませんか。
忙しさや距離の問題から、つい放置してしまいがちですが、管理不全の状態が続くと、思わぬリスクが一気に表面化します。
倒壊や台風被害、火災だけでなく、犯罪利用や害虫の発生、悪臭など、周囲の防災・防犯・衛生・景観に影響が及ぶこともあります。
さらに、所有者として損害賠償責任を問われたり、近隣からの苦情によりご近所トラブルへと発展する可能性も無視できません。
また、管理不全空き家や特定空家として行政から指導や勧告を受けると、固定資産税の負担が大幅に増えるケースもあります。
この記事では、空き家を放置する具体的なリスクと最新の法改正のポイント、日常管理のコツや処分・活用の選択肢まで、わかりやすく整理して解説します。
今のうちに何をしておくべきか、一緒に確認していきましょう。

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空き家を放置すると何が起こる?管理不全の具体的リスク
まず押さえておきたいのは、「管理不全空家等」と「特定空家等」という用語の違いです。
空家等対策の推進に関する特別措置法では、放置すれば周囲に著しい悪影響を及ぼすおそれがある状態の空き家を「管理不全空家等」、すでに倒壊や衛生面などで著しい悪影響が生じている空き家を「特定空家等」としています。
いずれも所有者に適切な管理が求められる点は共通であり、放置しておくと市区町村からの指導や勧告など、法に基づく対応の対象となることがあります。
つまり、老朽化や雑草の繁茂などを放置して管理不全の状態にしてしまうと、段階的に厳しい扱いへ移行していくおそれがあるのです。
管理不全の空き家は、防災・防犯・衛生・景観の面で周囲にさまざまな悪影響を及ぼします。
具体的には、建物や外壁、屋根材などの老朽化が進むことで倒壊や部材落下の危険が高まり、台風や地震の際には通行人や近隣建物への被害につながるおそれがあります。
また、適切な清掃や換気が行われないと、ねずみや害虫の発生、ごみや動物のふん尿による悪臭などが生じ、近隣住民の生活環境を大きく損ないます。
さらに、壊れた窓や開いた出入口を放置すると、不法侵入や不審者のたまり場となり、特殊詐欺や違法薬物に関わる犯罪利用の温床となるリスクも指摘されています。
こうしたリスクは、最終的に所有者自身への負担となって跳ね返ってきます。
例えば、倒壊や外壁の落下などで第三者にけがや財物の損害が生じた場合、所有者が損害賠償責任を問われる可能性がありますし、火災が発生して近隣の建物に延焼すると、賠償額が高額に及ぶことも考えられます。
また、雑草や樹木の越境、悪臭や害虫被害などが続けば、ご近所との関係悪化や長期的なトラブルにもつながりかねません。
さらに、管理不全の状態が続いて市区町村から指導・勧告を受けると、土地の固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大きく増える可能性もあるため、放置は結果的に経済的損失を拡大させる行為といえます。
| 区分 | 周囲への主な影響 | 所有者への主な影響 |
|---|---|---|
| 倒壊・部材落下 | 通行人や近隣建物への危険 | 損害賠償負担の可能性 |
| 害虫・悪臭・雑草 | 衛生悪化と生活環境の悪化 | ご近所からの苦情や紛争 |
| 不法侵入・犯罪利用 | 地域の治安悪化と不安感 | 行政対応や社会的な信用低下 |
| 管理不全の長期化 | 景観悪化と地域イメージ低下 | 税負担増加と資産価値の低下 |
管理不全空き家に対する行政の指導と固定資産税ペナルティ
空家等対策の推進に関する特別措置法では、市区町村が空き家の所有者に対し、助言や指導から始まり、状況が改善しない場合には勧告、命令、最終的には代執行まで行える仕組みが整えられています。
まずは所有者による自発的な管理改善を促し、それでも危険性や周辺への悪影響が続くと判断された場合に、段階的に強い措置へ移行する流れです。
改正法では、特定空家等になる前の段階である管理不全空家等も対象となり、早期の是正を促す枠組みが明確になっています。
このため、「しばらく様子を見る」という放置は、今後ますます通用しにくくなっているといえます。
管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、その敷地は住宅用地に適用される固定資産税の特例から外れる可能性があります。
通常、住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準額を最大で約1/6に抑える住宅用地特例が適用されていますが、勧告を受けた場合にはこの軽減措置が解除され、税負担が大きく増えることがあります。
国や地方公共団体の説明でも、一般的な住宅であれば、特例が外れることで土地の固定資産税が概ね3倍から4倍程度に増加する目安が示されています。
空き家を長期間放置することは、単に建物の老朽化を招くだけでなく、こうした税負担の面でも大きな不利益につながる点に注意が必要です。
令和5年の法改正により、新たに管理不全空家等への措置が位置づけられ、特定空家等になる前から行政が関与できるようになりました。
これにより、倒壊や火災などの重大な事故が起きる前の段階で、指導や勧告を通じて適切な管理を促すことが強化されています。
また、勧告を受けた時点で住宅用地特例が解除される仕組みは、所有者に対し、管理を怠ることの経済的な不利益を明確に示す役割も担っています。
今後は、管理不全の空き家を見逃さず、地域全体で安全と環境を守る方向へ制度が進んでいると理解しておくことが大切です。
| 行政の段階的措置 | 所有者への主な影響 | 放置を続けた場合の帰結 |
|---|---|---|
| 助言・指導による改善要請 | 軽微な改善費用の発生 | 早期対応で法的リスク軽減 |
| 勧告・命令などの法的措置 | 住宅用地特例の解除 | 固定資産税負担の増加 |
| 代執行・緊急代執行の実施 | 費用の所有者負担 | 資産価値と信頼の大幅低下 |
管理不全を防ぐための空き家の日常管理チェックポイント
空き家を適切に維持するためには、日常的な管理の積み重ねが欠かせません。
国土交通省も、空き家の適切な管理として、換気や清掃、建物の点検など基本的な作業を繰り返し行うことの重要性を示しています。
具体的には、窓や戸を開けて通風を確保し、室内の湿気やカビを防ぐことが大切です。
あわせて、郵便物やチラシの整理、庭木や雑草の手入れを行い、建物外観の変化を確認することが管理不全の予防につながります。
次に、所有者が遠方に住んでいたり、多忙でなかなか訪問できなかったりする場合には、気づかないうちに管理不全が進むおそれがあります。
例えば、しばらく訪れていない間に雨漏りが発生し、そのまま長期間放置されると、構造部材の腐朽やカビの発生につながります。
そのため、少なくとも年に数回は現地を訪れ、季節の変わり目や長雨の後など、建物に負荷がかかりやすい時期に点検することが望ましいです。
自らの訪問が難しい場合は、信頼できる親族に見回りを依頼するなど、定期的な目視確認の体制を整えておくことが重要です。
さらに、台風や大雨、地震などの自然災害の後は、空き家の状態が急激に悪化していることがあります。
国土交通省の資料でも、管理不全な空き家が防災や安全面で周囲に悪影響を及ぼすおそれがある点が指摘されており、災害後の点検は特に重要とされています。
屋根材や外壁材の剥がれ、雨樋の破損、倒れかけた塀や庭木などを早めに確認し、必要に応じて補修や撤去を行うことで、倒壊や飛散による二次被害を防ぐことができます。
このように、日常のこまめな管理と災害後の重点的な確認を組み合わせることで、空き家の管理不全リスクを大きく減らすことが可能です。
| 点検の場面 | 主な確認項目 | 管理の目的 |
|---|---|---|
| 通常時の定期訪問 | 通風・清掃・郵便物整理 | 湿気対策と防犯性向上 |
| 季節の変わり目 | 外壁・屋根・庭木の確認 | 老朽化や越境の予防 |
| 台風や大雨の後 | 破損箇所と雨漏り確認 | 倒壊や飛散被害の防止 |
空き家をこれ以上放置しないための処分・活用の選択肢
空き家をどうするか考える際には、まず大きく「管理を続ける」「売却する」「解体して更地にする」「誰かに使ってもらう」といった方向性を整理することが大切です。
国土交通省の空き家対策特設サイトでも、空き家は「しまう(除却)」か「活かす(活用)」の行動を早めに検討する重要性が示されています。
そのため、将来の利用予定や家族の意向、費用負担の許容度を踏まえ、長期的に無理のない方針を選ぶことが重要です。
方針が決まれば、日常管理の計画や処分までのスケジュールも立てやすくなります。
次に、管理を続けるか処分するかを判断するためには、いくつかの要素を冷静に確認する必要があります。
国土交通省の資料では、管理不全な空き家は市場性の低下を招き、有効活用の機会を失う懸念があることが示されています。
具体的には、築年数や構造、老朽化の程度に加え、固定資産税などの維持費、将来の相続予定や家族構成の変化が重要な検討材料となります。
これらを一覧にして整理することで、感情だけに左右されず、現実的な選択がしやすくなります。
さらに、空き家の活用や処分を検討する際には、専門家へ早めに相談することが有効です。
国土交通省の空き家対策関連情報では、空き家の利活用や除却に関する支援策や事例が多数紹介されており、専門的な助言を得ながら進めることの有用性が示されています。
また、管理不全の状態が続くと、前述のとおり防災・防犯・衛生・景観面での外部不経済を生じさせ、所有者にとっても法的リスクや経済的負担が増大するおそれがあります。
そのため、管理に不安を感じた段階で相談し、今後の方針と具体的な手順を一緒に検討していくことが、空き家問題をこじらせないための近道です。
| 方針の種類 | 主な特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 管理を続ける | 定期点検と維持費負担 | 将来自己利用の予定 |
| 売却する | 資産処分と現金化 | 利用予定がない場合 |
| 解体し更地化 | 老朽建物を除却 | 建物の老朽化が進行 |
| 人に使ってもらう | 賃貸や利活用 | 管理負担を軽減 |
まとめ
空き家を放置し管理不全になると、倒壊や火災、犯罪利用など周囲へのリスクだけでなく、所有者自身の損害賠償や税負担増といった重い責任につながります。
さらに、法改正により行政からの指導やペナルティも強化され、もはや「放置すれば何とかなる」という時代ではありません。
日常的な点検や災害後の確認を行い、それでも管理が難しい場合は、早めに売却や利活用など今後の方針を検討することが大切です。
当社では、空き家の管理から処分方法の検討まで、状況に合わせた具体的な解決策をご提案します。
「うちの空き家は大丈夫かな」と少しでも不安を感じた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。


